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王様がいつもより多めに脱いでおります/The Tudors [DVD/映像]

今年2月に行った時にシーズン1のDVDを買って来たのに、観ずにいる間にミステリチャンネルで放送が始まってしまった"Tudors"をやっと見始めました。まずは4話分。

「ブーリン家の姉妹」を観た時にも思ったのですが、根本には「『6人の妻を持ったエロオヤジ』だったヘンリー8世が若くてハンサムだったら萌え~ ♥」発想で作られておりますよね、これ。いやーわかりやすいですわ。BBCですが1本に1~2回はヘンリーに限らずセックスシーンがあるという作りになっております…ヘンリーしょっちゅう裸だし(←どう見ても視聴者サービス。たぶん男女共。)…いやはや…

でも、面白いんですよ。登場人物が誰も彼も野心でギラギラしていて勢いがある。「ブーリン家の姉妹」みたいにメアリーをマジメなヒロインに据えることもなく、思索家で思慮深いトマス・モア(ジェレミー・ノーザムが好演)にさえどことなく野心を感じるし、悲劇の王妃キャサリンも何やら企んでいる様子(マリア・ドイル・ケネディがとても魅力的)。そんな中突出してギラギラしているのはウルジー枢機卿(サム・ニールが貫禄)とアン・ブーリンですが、アン役のナタリー・ドーマーが、非常に個性的な風貌の美人でこれまた、確かにそそられるのですぅ〜[揺れるハート]
そうそう、始まっていきなりショーン・パートウィでおお、と思ったらあっという間に殺されちゃったのは切なかったですわ。これから上がってくるであろうジェームズ・フレインasクロムウェルとかも楽しみざんす。

所々CGが気になっちゃったりしますが、それにしてもセットやロケなどの大規模さは圧巻。こういうものをちゃんと作ってくれると(衣装などはそれなりにアレンジされていますが)歴史好きの血が騒ぎます。フランス王と張り合うヘンリーが相手の「ふくらはぎ」を気にするという歴史小ネタも面白い(18世紀くらいまで男性のふくらはぎはアピールポイントでした)。もちろん、あくまでフィクションとして楽しむ心のゆとりが必要ですが。気になるところと言えばちょっとトーナメントが多すぎるかな…他の遊びもしようぜ…

こないだ「ヘンリー六世」を見たばかりなので、王位をリチャード三世から奪った父ヘンリー七世の遺産を重く感じてフランス王位を取り返したいと思っているヘンリーとか、彼を「簒奪者」と反旗を翻すバッキンガムなどのくだりもちょっとにんまりだったり。今、すでに第三シリーズまで出てしまっていて、来年には第四シリーズも放送予定らしい。これから追っかけるのは大変だ…


出てたんですね…ヒストリー・ボーイズ [DVD/映像]

最近ミョーに"The History Boys"で検索されるなあと思ったらDVD出てたんですな。
ちぇーアメリカ盤仕様かよー。
しかし、字幕ちゃんと出来てるんですかね。Aレベルとか。心配だなコレ。


ヒストリーボーイズ [DVD]

ヒストリーボーイズ [DVD]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD



ちなみにこんなに検索されるのは「カスピアン王子」が公開されてたころ以来かも。

Jodhaa Akbar :インド歴史大作! [DVD/映像]

スラムドッグを観て以来「ボリウッド映画みたいな〜」と思っていたんですが、何しろ日本では「ムトゥ」以降ラジニの映画がちょっと公開されたくらいでその後ぱったりなので、あまぞんUKで検索リサーチ。
さすがUKですぞくぞく出て来ます。
中でも評価が高そうなのをいくつか検討をつけ、そのうち買おうと思っていたのですが、昨日代々木公園の
バングラデシュフェスティバルでDVDを売っていたのでさっそく2枚ほど購入。
アマゾンサイトで予告編↓を観て、「これは必見じゃ!」と思っていたこの作品をまず観てみました。




お    もしれ〜〜〜

ムガール王朝の名君として有名なアクバルとその妻ジョッダのロマンスを描いた話で、まあ「政略結婚で当初は反発していたふたりが事件を乗り越えて結局愛し合う」っていうありがちな歴史もののストーリーなんですけど、とにっかく映像が激美しい!!
アグラ城塞を中心に実際の数々の宮殿を使ったロケーション、豪華極まりない衣装やセット、冒頭から私の心をがっちりキャッチした合戦シーン(しかもゾウ付きだ!)、ヒロインの剣戟、まさに往年のハリウッド映画ばりの壮大な歴史絵巻。ハリウッドがCG中心のなんだかちっちゃいエピックしか作れなくなってしまった今、こういうのを作れるところはまさに今インドしか無い!というのをまざまざと見せつけてくれました。また、ボリウッドの無駄にクサいところとか流れから外れたダンスとかもなく(ちょっと歌が入る程度)、苦手な人にもオッケーな出来となっています。
いやーこれ本当なら大きいスクリーンで見るべき作品よ。おすすめしたくても観ていただくのが難しいのが残念です。

史実と違うとか色々論争もあるようですが、そこはまあ娯楽映画なんで。衣装や小道具のディテールは考証されているような感じがします(装飾された大砲がステキざんした)。ことにイスラムであるムガール朝がわの衣装や建築は目新しくて堪能しました。「宗教を超えた融和」という普遍的な落としどころも娯楽映画的にはうまくて○。勝ち戦を映画化しておきながら「戦争は悲惨」な〆方で大ブーイングだった中国映画とは違った。

ちなみにメインテーマが超カッコいい、と思ったらこれまたA.R.ラフマーンだたよ。ほんっと凄いなこの人のワークレートと幅広さは。最近ではこの人「インドの坂本龍一」になったらしいですね。

アイシュワリヤ・ラーイの美しさはもちろん、アクバル役のリティック・ローシャン(すみません私この人初めて知りました)がこれまた素敵♪「インド映画のヒーローのカッコよさはイマイチ日本人に理解されない」というこれまでの定説をひっくり返すよ。ちょっと昔風のハンサムですが、上半身裸で剣の稽古と言う女子向けサービスカットも用意されているところがさすがスター映画です。あっもちろんインド映画なのでアイシュワリヤちゃんの露出はありません(笑)

ま、例によってちょっと長過ぎるけどな

*追記*
この記事書いた直後にJodhaa akbarで検索されて、「去年の映画でなぜ?」と思いましたら、なんとちょうどこの週末に開催された「国際インド映画祭」(←考えるとすごいネーミング)で作品賞、監督賞、主演男優賞、そして当然のように作曲賞、他を受賞したというニュースがあったからのようです。
http://www.voiceofindia.co.jp/content/view/2846/79/
↓このアカデミー公式サイトに行くといきなりアミターブ・バッチャン!
http://www.iifa.com/web07/cntnt/iifa.htm

すごいものをみてしまいました "Edward II"(1969) [DVD/映像]

連日寝不足でヘロヘロなので、今日こそは早めに寝ようと思っていたのに…

コレ↓が届いてしまいました(号泣)

Edward II (1970) (Std) [DVD] [Import]

Edward II (1970) (Std) [DVD] [Import]

  • 出版社/メーカー: BBC Warner
  • メディア: DVD



「地球上に存在していることは分かっているけど見ることができない幻の映像とか音源」って、みなさんあるんじゃないかと思うんですけど、1969年の舞台をTVで放送したこれ、私に取っては長年まさにそんな夢幻の筆頭だったのでございます。何ヶ月か前のある日、ふとひさ〜しぶりにあまぞんで"Ian McKellen"入れてみて、これが5月にDVDで発売されると知ったときの私の戦慄というか狂喜をご想像頂けますでしょうか。

30歳のピチピチのジジイがエドワード2世

て考えただけでもドキドキするではありませんか?

実際見てみたら…なんか恥ずかしい…

ことに冒頭、頼りなくフェミニンな「王子様」的に描かれているエドワード(しかも金髪)があまりに若くてきれいなので、これは私の好きな人と違う、とか思っちゃうわけよ。声は同じなんだけどね。つか、もし今彼がこんな感じの若手だったらわたし多分ファンにはならないだろうなっていうくらいなんです。
いやこれも偏に巧いから、役作りのうえなのだけどねぇ。
本人サイトに写真がありますのでよろしければどうぞ。
ちなみにモーティマー役はこりゃまた若いサム・ウェストのお父ちゃんですごくよろしいです。

しかし、ちょっと一部眠気に負けたので詳しい感想は改めて観てからにしたいとは思うんですが、改めてクリストファー・マーロウってすげーなー、と。
DJの映画"Queer Edward II"は実は取り立てて斬新なのではなくて、すごいなって思う部分は全部マーロウにあるんだなと。DJがこの元々すごい作品を使って自分の表現したいものを表現したのであって、マーロウを取り立ててアレンジしたわけではないのだということがよく分かりました。
また、この上演じたいもすごい。60年時代にしか作れないセンスの衣装がちょっとこっぱずかしいんですけど、40年前にここまで直截的な表現でこの作品を上演し(キスシーン&エドワードの暗殺シーンちゃんとやっております)あまつさえBBCで放送したということが驚き。改めて英国社会の懐の深さを感じるわ。

映像がものすごくきれいなのにもびっくりいたしました。この時代のBBCって結構映像無くしたり上書きしたりしているので、こんなにちゃんと取ってあったことにも感激だ。


エドワードII(セカンド) [DVD]

エドワードII(セカンド) [DVD]

  • 出版社/メーカー: アップリンク
  • メディア: DVD



予想通り,Billy Elliot [DVD/映像]

見ちゃったよ〜
んでまたまんまと父ちゃんに泣かされるのであった。忘れていたけど母ちゃんの遺品のピアノを燃やして泣くところもほんとに愛しかったス。
ビリーが旅立った後に、父ちゃんとトニーがまた職場復帰して炭坑に入って行くところ、あそこが猛烈に切ないんだよねえ。やっぱりこの映画大好きだわ。
音楽の使い方も秀逸なんだよなあ、「白鳥の湖でミドルスブラの橋」とか「London Callingで機動隊と衝突」とか、しびれます。
この映画版とミュージカル版を比べると、同じ人が監督/演出したとは思えないほど鮮やかにメディアをスイッチしてるなあと思います。私はさりげなく細かいリアリティやユーモア溢れる映画版のほうがどっちかっていうと好きだけど、舞台は歌という手法を活かすよりエモーショナルな作りになっていて、あれはあれで完成しているんだよねえ(ミュージカルナンバーにロックテイストが混ざるのがまたオリジナルを思わせていいのだ)。
サントラ、国内盤は廃盤みたいですね…


Billy Elliot (2000 Film)

Billy Elliot (2000 Film)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Polydor
  • 発売日: 2000/10/31
  • メディア: CD



しかしこれを見ると今度は自動的にAMPのスワンが見たくなるというおやくそくの展開…

PS1:この作品の舞台は1984年ですが、またこの時代のような不況が襲うのかと思うとちょっと暗い気持ちにもなったりもしなくもありません。
PS2:なんと、バレエスクールの校長が「エリザベス一世」のウォルシンガムだた。

Stage Beauty [DVD/映像]

「恋に落ちたシェイクスピア」をこないだ見た時からモーレツに見直したかったこれをようやく購入。公開時にイギリスで観て以来だ。

17世紀、王政復古のイギリスで女形のスターだったネッド・キナストンと、その衣装係で『女優』志望のマライア(架空のキャラクター)を主人公に、女性が舞台に上がることが初めて行われ(=女形が禁じられ)た演劇界の転換期を描いた作品。演技とは、セクシャル・アイデンティティとは、劇場とは。さまざまなことを問いかける、それでいて猥雑な時代の魅力も満載なちょっと捻った恋愛ドラマ。
なんでDVDさえも未公開なんだろう、これ。デーンズ嬢のとっても控えめな生乳だってあるのに!(いや、でもあれを見せる勇気に本当に脱帽した)。
たぶん、この話は西洋人より日本人により分かりやすいかもしれない。かたちの完璧さを目指すネッドの旧来の演技は歌舞伎の女形のそれに近いものがあるし、女形の存在そのものが今の西洋人より自然に受入れられるから。まあ、形式演技vs自然主義演技っていう二項対立は単純過ぎだし、どちらがどうってわけではないと思うのだけどね(ついでに言うと、自然主義が舞台に持ち込まれるのは本当はもっとあと)。
「シェイクスピア…」に比べると、舞台という場所がそれほど魅力的に描かれないのだけがとっても残念だなと思う(彼らがそれほど舞台に固執する説得力が欲しいじゃない、やっぱり)。もちろん役者の立場が厳しいものであったのは間違いないのだけどね。

主役のふたりがとても魅力的。完璧に美しい女を演じるしか生きるすべを知らないネッドがそれを失ったときに自分を見失ってしまうさまは実に痛々しく、ビリー・クラダップのどこか曖昧なかんじがぴったりハマっている。クレア・デーンズも意志の強さと大胆さ、それでいて恋する女の弱さも見せてとてもいい。
で、なぜか主役はハリウッド俳優なんだけど脇がもーたまらん揃い方。今回は座長兼役者のベタートンのウィルキンソン、ハゲ頭も最高なチャールズ2世のエヴェレット、重臣にはエドワード・フォックス、マライアのパトロンにはリチャード・グリフィス、そしてサミュエル・ピープスをヒュー・ボナヴィル。どうよ。ネッドの愛人バッキンガム公爵役のベン・チャップリンは高位貴族の高慢さとセクシーさがとてもいい。この人どっか他でも見た気がするんだが思い出せない。ちなみにネル・グウィンには(当時)新人のゾーイ・タッパーが扮し、まったく傍若無人なエロ可愛さを発揮していてこれまたいいのである。

ちなみにこちらはNPG所蔵のキナストンの肖像(原画はおそらくピーター・リリーとのこと)。こらきれいだわ。
mw70646.jpg


Stage Beauty [Import]

Stage Beauty [Import]

  • 出版社/メーカー:
  • メディア: Theatrical Release



歌え、青少年 [DVD/映像]

予告を見て「これは見なきゃ!」と思っていたがはっきり放送日時を把握してなかったドキュメンタリーシリーズが、家帰ってテレビを付けたら始まった。なんてナイスタイミングなんだ。

「クワイア・ボーイズ」
スポーツで有名というレスターの男子校にやってきた若い音楽教師ギャレス君が、当然のことながら「合唱なんて女がやることだ(ケッ)」と思っている少年たちに歌の素晴らしさを教えようと奮闘するというドキュメンタリー。
昨今のマルチカルチュラルな社会を反映して、教会聖歌隊の伝統とは無縁の非白人の生徒たちも多い中、さあどうする?
http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/detail/081117.html

素晴らしい声を持っているのに全くやる気のない生徒、がフード着た黒人少年ってのはストーリーとして出来過ぎじゃないか?とか思ってしまうし、細身で一見頼りなげなギャレス君のことを誰も正面切って馬鹿にしないあたりはやっぱりそこそこいい学校なのかなって感じはあるから(先生たちの雰囲気も)、ゴールがアルバート・ホールと言っても「ブラス!」ほどの飛躍はないかもしれないけど、やっぱり音楽をつくっていく過程って見ていて面白いから楽しみだ。

明日以降も今週いっぱい毎日21時からBSでっす。

Cobra Verde (1988) [DVD/映像]


コブラ・ヴェルデ

コブラ・ヴェルデ

  • 出版社/メーカー: 東北新社
  • メディア: DVD


Hezog/Kinskiのつづきで、ふたりで作った最後の作品であるコレ。
ひとことで言うと

ヒイー

てかんじです。
久しぶりだったから、ノスフェラトゥの結構(比較的)まっとうなつくりで、どれほどこの人たちがイカレているか忘れかけていたようだ。改めて思い知ったわ。しかも、亡くなる4年前のキンスキーは「手が付けられなかった」とヘルツォークが言っているようにかなりヤバい状態だったらしい(「我が最愛の敵」のポスターに使われている、ヘルツォークが締め殺されそうな写真はこの映画の撮影時のモノ)。だけあって、実にヤヴァイ。んでもって、数千人単位のエキストラを使ってアマゾネス軍団の訓練とか、南米プランテーションの奴隷労働とか、例によって身体の不自由な人を執拗に撮っちゃったりとか、淡々とスゴイ撮影をし続けるヘルツォークも相当ヤヴァイ。

裸足の山賊からプランテーションの監督、そして奴隷商人からアフリカの副王へと奇想天外かつ波瀾万丈な生涯を辿る「孤独の中の孤独」と言われる数奇な男の数奇な生を描いた映画であると同時に、大西洋を跨いだロケで、奴隷貿易末期の19世紀の壮大な世界を「再現」したヘルツォークのドキュメンタリー体質が如実に出た映画でもある。コブラヴェルデことフランシスコ・マヌエルはあくまでアンチヒーローであり、物語としてちょっと後味の悪い部分も多々あるが、超・体当たりで演じているキンスキーは本当にこの役と一体化しているかのようで圧巻。

あと、この箱で未見の映画は「ヴォイツェク」なのだが、これを見ちゃったら、ちゃんと入っている「我が最愛の敵」も見たくなっちゃいそうだな…てゆーか「アギーレ」見たいなあ…

Nosferatu (1979) [DVD/映像]


ノスフェラトゥ

ノスフェラトゥ

  • 出版社/メーカー: 東北新社
  • メディア: DVD



なんだか突然思いついて、買ったきりになっていたHERZOG/KINSKI BOXのこれを見てみた。
実はムルナウのは見てるけどこれは初見。
クラシックホラーの定石からは色々外してくるところがヘルツォーク風味としか言いようがない。
ネズミの大群とかにも、ものすごいオブセッションを感じるわあ。

ペストに祟られた街の広場(デルフトらしい)を棺桶が行進し、また死者を焼く煙の中生き残りの人々が踊り狂う、終末感漂う映像はたまらない美しさ。参った。
…ってだからホラーじゃないじゃんさ(苦笑)
個人的にはドラキュラものではベラ・ルゴシのが好きなんだけど、どっから見ても化け物にしか見えないキンスキーの伯爵は壮絶な悲哀感を背負ってこれはこれで素敵だ。

しかし、何が怖いって歳を取らないイザベル・アジャーニが一番怖いと戦慄したのであった。

The Mysteries [DVD/映像]


Heritage Theatre: The Mysteries

Heritage Theatre: The Mysteries

  • 出版社/メーカー: Kultur Video
  • メディア: DVD



こないだNTのショップで買って来た1枚。このHeritage Theatreシリーズはシャーさんの冬物語や"Primo"(まだ見てない…)などを映像化している貴重なDVDレーベル(もっと色々出してくれえ)。例のアフリカン魔笛のプロデューサーによる2002年のダブルビル(もうひとつは「カルメン」)からの映像化とあって飛びついて購入。今回、めでたく魔笛がまた見られることになったのでお祝いということで見た。

Mysteryとは、中世にキリスト教の物語を伝えるために上演された芝居「奇蹟劇」のこと。今回はチェスターの奇蹟劇をもとに、天地創造からキリストの物語まで、いくつかの物語を組み合わせて、前半をほぼ旧約(+キリスト生誕まで)、後半を新約の物語として構成している。もちろん、アフリカンミュージックとダンスが満載だ。
字幕もなく7割くらいの台詞がアフリカーンスなのだが、何しろ世界で最も有名な物語なのであるからここは素直にこの言語の音楽性に身を委ねることができる。

当然の事ながら全てアフリカ的表現方法アフリカの神話を想起させるビジュアルで演じているわけなのだが、そもそもこの芝居の目的ってこういうことだよな、と改めて思う。ケルトの地盤ではケルトの風俗宗教に寄り添い、ゲルマンに対してはゲルマン神話を取り込み、そうやってキリスト教は(その是非はともかく)伝播してきたのだから、このような奇蹟劇が実際にアフリカのどこかでかつて上演されたとしてもまったく不思議ではない。それに、ことに旧約の「神話」はどの文化圏でも置換可能な普遍性を持っているということを強く感じた。
とは言え、決して伝統的なアフリカ文化だけではなく今日的な視点も挿入されており、例えば「嬰児虐殺」の場面ではベレーを被り棍棒を持った兵士たちが母子を襲い、いまだ各地で続いているであろう官憲あるいは内乱による殺戮を想起させる。ピラトは西洋風の軍服を来た白人の植民地主義者だし、堕天後のルシファー=サタンは赤いラメラメの衣装のポン引きみたいなイメージで誘惑する。これによってよりいっそう物語が立体的となり普遍性を持って迫ってくると言える。

しかし、とにもかくにも前半にて旧約の神、後半にイエスを演じたAndile Kosiがもの凄く素晴らしい。とてもこのカンパニーに参加するまで素人だったとは思えないほどのプレゼンス、声、身のこなし。神としては恐ろしく荒々しく威厳があり、イエスとしては静かで哀しげで慈悲深い。どちらの演技をとっても一級品。この人このままほっておいたら余りにももったいないよ???
夜の女王として日本にも来るはずのPauline Malefaneのマリアは大きさのある地母神的な存在感。ルシファーから蛇からあらゆるサタンの手先を演じるAndries Mbaliの強烈なアクも忘れがたい。
他にも芸達者が揃っていて見事なアンサンブルだ。神を讃える天使たちのコーラス、そしてイエスの復活に至るフィナーレは崇高で壮大。音楽は基本アフリカベースなはずだが、ところどころ中世イギリス風にも思えるところもあって面白い。

どうやらこのカンパニーが資金難等で解散したのか、現在はISANGO/PORTOBELLOとして新しく編成されたようだ。「カルメン」とこの奇蹟劇がプロデューサーのDornford-Mayによって南アフリカで映画化もされているようなのだが、どうにかして見れないものか…
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